猫の顎にある大きいできものは?原因・治療方法を解説! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

猫の顎にある大きいできものは?原因・治療方法を解説!

猫の顎に黒いブツブツはありませんか?そのブツブツ、汚れなどと思っていませんか?実は、猫ニキビと呼ばれるものかもしれません。

猫ニキビとは人間のニキビと同様なのか、自然治癒するものなのか、原因は何なのか、治療法はあるのかなど気になりますよね。今回は、そんな猫の顎にある“できもの”について解説していきます。

猫の顎にある大きいできものは?

猫の顎にある“できもの”は、通称「猫ニキビ」と呼ばれます。炎症を起こしている場合には、「猫ざ瘡」とも呼ばれます。

猫ニキビは、主に顎に出現し口周りやまぶた、しっぽの付け根など皮脂を分泌する皮脂腺がある箇所にも現れます。一見、キャットフードの汚れや泥汚れなどが付いているようにも見え、『顎のできものは猫ニキビ』という認識がないと気づくことが難しいでしょう。しかし、炎症を引き起こしているざ瘡の場合には、バクテリアが繁殖しているため感染を悪化させることもあります。

軽症の場合には、見た目だけの変化であり痒みや痛みを伴いません。しかし、進行して中等度あたりからは炎症を伴うため、軽度の痒みを伴うでしょう。この時期の炎症は、毛の根元付近での軽い炎症です。重症化すると、皮膚内部で細菌やウイルスなどが繁殖し、赤みを帯びたり腫れたりなどの症状も現れます。また、局所的な炎症にとどまらず痒みや違和感などで引っ搔いた傷から炎症が広がる可能性も大いにあります。

参照元:猫ニキビ(ざそう)~症状・原因から治療・予防法まで皮膚の病気を知る | 子猫のへや

猫のざ瘡の原因は?

猫のざ瘡は、軽度のうちに対策をすることで悪化や再発を防ぐことができます。

では、ざ瘡のできる原因は何なのでしょうか。原因として考えられる事象を4つご紹介します。

雑菌の感染

雑菌の感染で引き起こされる例として、食器に繁殖した細菌が原因である場合があります。食器は、食事をする際に顎に触れる物です。特にプラスチック容器は、多孔性(見えない小さな穴がある)であり容器に付いた傷などの隙間に雑菌が繁殖しやすい環境です。知らぬ間にそれらの雑菌が顎に付着し、ざ瘡の原因となっている可能性があります。

アレルギー

猫にもアレルギーを発症する個体もいます。プラスチックや金属、食物など引き起こす可能性のある物質はさまざまです。例えば、プラスチックなどの容器にアレルギー反応を起こした場合、食事の際などに顎に触れて局所的にアレルギー症状が現れることもあるでしょう。食物アレルギーは、重症の場合では呼吸困難や痙攣などを引き起こしますが、軽症の場合では皮膚症状だけ起こり、ざ瘡につながる可能性もあります。

アトピー性皮膚炎なども皮膚症状を引き起こすもので、そこからざ瘡へとつながるという場合もあるでしょう。

フードが合っていない

フードが合っていないという場合では、軽度の食物アレルギーを引き起こしている可能性が考えられます。また、フードの成分内容がその猫に合っていないなどの可能性もあります。ざ瘡は、皮脂腺から分泌される皮脂が詰まることから発症します。フードの脂肪分が多かったり、脂肪分を摂りすぎていたりすることはないか確認してみましょう。

皮脂の詰まり

猫は、綺麗好きとしても知られていますよね。毛づくろいは、皮膚の衛生面を保つ役割としても重要なものです。人間で言うなれば、洗顔や清拭などの意味を持ち合わせます。しかし、怪我や加齢によって毛づくろいができない状態が続くと、皮脂の詰まりを引き起こすこともあります。その皮脂の詰まりがざ瘡へとつながるのです。

猫のざ瘡の治療方法は?

もし、ざ瘡を発症していたら重症化する前に手を打ちたいですよね。軽症の場合、食器やフードによるものであれば、それらを変えることが解決策となるでしょう。また、雑菌が繁殖しないよう衛生面にも気を付けたいですね。しかし、炎症を引き起こしている場合はどのような対処法を取れば良いのでしょうか。

薬用シャンプーで洗浄する

軽度で猫に異変がない場合には、皮脂や汚れを取り除くようにすると良いでしょう。専用の薬用シャンプーなどを使用して、毛穴から汚れを除去するように行うと衛生面も改善され、より効果的です。

シャンプーや拭き取りを行う際は、ゴシゴシと力強くではなく優しく行うようにしましょう。皮膚を傷付けてしまうと、逆効果になってしまうため注意が必要です。

外用薬を使用する

炎症を起こしている場合には、動物病院へ受診するようにしましょう。炎症を抑える外用薬などが処方されるかもしれません。

外用薬を塗布する際には、一度塗布する場所を綺麗にしてから塗布することをおすすめします。不衛生のままであったり、汚れが付着したままで塗布しても十分な効果を得られない可能性があるからです。また、長毛で塗布しにくい場合や治癒に干渉する場合には周辺の毛を刈ることもあるでしょう。

猫のざ瘡が重度になるとどんな症状が出る?

軽度の場合には、黒いブツブツが目に見えていますが、重症化するとどのような症状を引き起こすのでしょうか。重症化している場合には、早急に治療が必要です。症状を見逃さないためにもどのような症状が出るのか覚えておくのも良いですね。

かゆみや出血が強く出る

まず、炎症が悪化することで強い痒みを伴うでしょう。同じ場所をずっと痒がっていたりしていませんか?また、その場所から出血などを起こしていないか確認しましょう。

炎症が強い場合や細菌やウイルスによって、二次感染を引き起こしている場合には、ただれて出血してしまうことも少なくありません。同時に強い痒みも伴うため、引っ掻いてより出血してしまったり感染を助長させてしまったり、なんてこともあるのです。

細菌が感染して化膿する

細菌によって感染が悪化すると化膿してしまうこともあります。初めは、赤く膨らみのある状態から膿が溜まり周囲も赤く炎症を引き起こし痛みを伴うようになることがあります。化膿した状態は、表面が白く膨らみます。まさにニキビのような状態ですね。この状態を放置すると、化膿が進み感染も広がっていってしまいます。適切な治療と継続が必要のため、しっかり診てもらいましょう。

猫の顎のできものでお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

猫の顎にある“できもの”はざ瘡と言われるもので、いわゆる猫ニキビです。ざ瘡は、皮脂が分泌される皮脂腺がある部分にでき、顎や口周りなどが好発部位とされています。その他にも、しっぽの付け根やまぶたにも発症することもあります。一見、黒いブツブツが汚れや食べかすのようにも見え、見逃しがちです。炎症を引き起こすと痒みを伴い、引っ掻いた傷からさらに感染するという悪循環に陥ることもあります。また、重症化すると強い痒みや患部が赤くただれ出血を引き起こし、脱毛などの症状も見られます。

症状に応じての薬の使用や原因を取り除いてあげることが有効的な治療になります。発症原因として、食器の不衛生やフードが合わない、アレルギーなどがあり、もし心当たりがある場合にはフードを変えてみたり、衛生面に気を付けてあげましょう。また、患部を綺麗に保ってあげることで治りを早めることにもつながります。

猫の顎にできものがあると感じたり、猫ニキビについてお悩みの方はぜひ、大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。