犬の目の上のできものは何?原因や症状・改善方法を解説! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

犬の目の上のできものは何?原因や症状・改善方法を解説!

「気付いたらワンちゃんの目の上にできものができていた!」なんてことはありませんか?普段とは違う異変を感じたら、飼い主としては心配な気持ちになるでしょう。この記事では、犬の目の上のできものの正体や、それぞれの原因、改善方法などを詳しく解説します。

犬の目の上のできものの正体は?

犬の目の上のできものは、いくつかの原因や症状が考えられます。いずれにしても、目の上にできものができてしまった場合はすぐに動物病院に相談するようにしましょう。次の章からは、できものの正体として考えられるものを4つご紹介します。

①マイボーム腺腫

マイボーム腺腫は、犬の目の上やまぶたにできる良性の腫瘍です。一般的にはゆっくりと成長し、黒っぽい色をしているのが特徴です。

良性であるため、がんのように悪化して他の部位に広がる心配は少ないのですが、放置して大きくなると眼球に当たって炎症を引き起こしたり、目のトラブルの原因になることもあります。

原因

犬のマイボーム腺腫ができる原因は、加齢や遺伝的な要因が関係すると言われています。免疫力のない子犬やアレルギーを持つ犬が発症しやすいことも特徴です。

目の周りの炎症や感染症が影響し、腺に負担がかかることでも腫瘍の発生リスクが高まることがあります。

症状

犬のマイボーム腺腫の症状は、目の上やまぶたに小さなしこりのような膨らみが現れることです。また、腫れていくにしたがって、徐々に目が開けにくくなることがあります。

まばたきのたびに目に当たって違和感を与えたり、目やにが増えたりすることも。犬が頻繁に目をこすったり、しょぼしょぼさせる様子が見られたら、マイボーム腺腫が原因かもしれません。

改善方法

犬のマイボーム腺腫を改善する方法として、まずは獣医師に相談しましょう。

小さな腫瘍の場合は、抗生剤や消炎剤を使って症状を抑える治療を行うことがあります。また、大きくなりすぎた腫瘍や、犬にとって不快感が強い場合には、手術で摘出することも選択肢の一つです。手術後は、感染症を防ぐためにケアを続けて、再発を防ぐためにも目元の清潔を保つようにしましょう。

②霰粒腫

霰粒腫は、目の周りにある脂腺の詰まりによってできる腫瘤です。

犬が加齢するにつれて発症しやすく、目の縁に小さなふくらみとして現れることが多いとされています。この腫瘤が成長してしまうと、犬が目をこすったり、涙が多くなったりするなどの症状が見られるようになります。

原因

犬の目の周りにあるマイボーム腺という脂腺が詰まり、炎症を引き起こして発生するできものです。この腺は目を保護するための油分を分泌していますが、老化や体質的な問題、過剰な油分の分泌などが原因で詰まりやすくなります。また、ホルモンバランスの乱れやアレルギーが影響を与えることも。犬種によっては遺伝的な理由も考えられますが、普段の生活環境や食事も腺腫の発生に関わる可能性があります。

症状

霰粒腫の初期症状は、目の縁に小さなふくらみが現れることです。

最初は痛みやかゆみがない場合が多いですが、腫瘤が大きくなると目に違和感を与え、犬が目を頻繁にこすったり、涙が増えたりすることがあります。

また、できものが成長すると目が完全に閉じられなくなり、角膜に傷がついてしまうことも。重症化すると、感染症や視覚障害の原因につながることがあります。

改善方法

マイボーム腺腫の治療は、腫瘤の大きさや状態によって変わります。腫瘤が成長している場合や犬が不快感を示す場合には、動物病院を受診しましょう。

腫瘤が大きくなった場合は、手術が選択されることも。全身麻酔で行われ、比較的短時間で終わります。術後は、目の周りを清潔に保ちながら、再発を防ぐためのケアが必要です。

③麦粒腫

麦粒腫とは、まぶたや目の上にイボのようなものができる炎症です。まぶたにある脂腺や毛根に細菌が感染することで引き起こされます。麦粒腫は自然に治ることもありますが、症状がひどくなると犬が不快感を感じたり、こすって悪化させることがあります。

原因

犬の麦粒腫ができる原因は、まぶたの毛根や脂腺に細菌が感染することにあります。多くの場合、黄色ブドウ球菌などの細菌が原因となりますが、これらの細菌は犬の皮膚や毛に常在していることが多いため、免疫力が低下したり、目の周りが不衛生な状態が続くと感染が引き起こされやすくなります。

症状

犬の麦粒腫の症状は、まぶたや目の上に小さな赤みや腫れが現れることから始まります。初期段階では、ただの軽い腫れや赤みであるため気づきにくいこともありますが、次第に膿を含んだ白っぽい膨らみができることが多いとされています。

この膨らみは痛みを伴うことがあり、犬が頻繁に目をこすったり、しょぼしょぼとした様子を見せる場合は、麦粒腫が原因かもしれません。

改善方法

犬の麦粒腫を改善するためには、まず獣医師の診察を受けましょう。軽度のものなら、温かいタオルで目元を優しく温める方法が推奨されることがあります。また、炎症がひどい場合には、抗生物質の点眼薬や軟膏が処方されることがあります。

④チェリーアイ

チェリーアイは、犬の目の内側にある第三眼瞼の涙腺が突出してしまう病気です。

若い犬や特定の犬種で見られることが多く、赤いふくらみが目に現れるのが特徴です。この状態が続くと、目に不快感を覚えたり角膜が傷ついたりすることがあります。

原因

チェリーアイは、犬の第三眼瞼(目の内側にある小さな膜)にある涙腺が突出してしまう状態で、遺伝的な要因や構造的な問題が関係しているとされています。ブルドッグやビーグルなどはチェリーアイになりやすい傾向があります。涙腺の結合組織が弱い場合や、目にかかる外的なストレス(こする、引っ掻くなど)が加わると、涙腺が本来の位置から外れて飛び出してしまうのが原因です。

症状

チェリーアイの症状は、目の内側に赤い丸い塊が突然現れることです。

この腫瘤は涙腺の一部が飛び出して見えるもので、名前の通りサクランボのような見た目をしています。この状態により、犬は目をこすったり、涙が過剰に出たり、目に不快感を感じたりすることがあります。また、涙腺の機能が低下することで、目が乾きやすくなり、角膜が傷つきやすくなることも。

改善方法

チェリーアイの治療方法は、症状の程度によって異なりますが、一般的には外科的な手術が必要です。手術では、突出した涙腺を元の位置に戻し、正しい場所に固定することで、再発を防ぐことが目的となります。術後の経過が順調であれば、回復は早いとされています。軽度の場合は、抗生物質や消炎剤で炎症を抑え、様子を見ることもありますが、根本的な改善のためには手術がおすすめされています。

犬の目の上のできものにお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

この記事では、犬の目の上のできものとして考えられるものを4つご紹介しました。突然ワンちゃんの目の上にできものができていたら、飼い主として心配ですよね。しかし、正しい対処をとれば元通りに改善できるため、気付いたら早めに対処してあげましょう。

もし現在、ワンちゃんの目の上にできものがあることでお悩みの場合は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。原因を特定して根本からの改善を目指しましょう。