犬のてんかんの検査費用は?検査方法や食事のポイントを解説! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

犬のてんかんの検査費用は?検査方法や食事のポイントを解説!

「飼っているワンちゃんが痙攣を起こす時がある…」実はそれ、てんかんかもしれません。てんかんは、脳の信号伝達機能が乱れることで発症する病気で、犬だけでなく人間や猫なども発症することがあります。てんかんが疑われる場合、検査や治療が必要になりますが、検査方法や検査費用を知っておきたいところ。今回の記事では、犬のてんかんの原因や検査方法、検査費用など、いざ犬がてんかんになった時に落ち着いて行動するために知っておきたい情報をご紹介します。

犬のてんかんとは?

犬のてんかんとは、脳の信号伝達機能が乱れることで発症する神経疾患の一種です。てんかんは、突然痙攣を起こしたり意識が消失したりするなどの異常な行動などを引き起こし、数秒から数分間続くことがあります。てんかんを発症すると発作を起こしますが、発作は犬にとって非常にストレスに感じるものです。飼い主にとっても大きな心配の種ですよね。てんかんに気付いたら、すぐに専門家による診察を受けるようにしましょう。

犬のてんかんの原因は?

犬がてんかんになる原因は、外部要因も内部要因も考えられます。また、ほかの病気の影響によるものもあるため、てんかんのような症状をみられるようになったら注意が必要です。ここでは、犬がてんかんを発症する代表的な原因を3つご紹介します。

さまざまな強い刺激

犬のてんかんは、さまざまな強い刺激が引き金となることがあります。

・強い光(カメラのフラッシュなど)

・ビニール袋の音

・金属音

・急な天候の変化

このような刺激が神経を過敏にさせることで、てんかんを引き起こすとされています。敏感な子は周囲の環境の変化がストレスになりやすく、てんかんの発症を誘発しやすいと言われています。強い刺激を避けてリラックスできる環境で過ごせるように整えてあげましょう。

遺伝によるもの

犬のてんかんは、遺伝も原因の一つです。親から子へと遺伝する可能性が高く、家族内での発症例はよくみられます。生後6ヶ月〜6歳くらいまでの若齢期に発症することが多く、ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバーなどの犬種に発症例が多いとされています。

ほかの病気の影響によるもの

てんかんを発症した場合、すでに別の病気を発症している可能性があります。考えられる病気は以下のとおりです。

・脳炎

・脳梗塞

・水頭症

・外傷による脳の損傷

・腎臓病

・肝臓病

このような病気を発症している場合、てんかん自体はほかの病気の症状の一つであるため、根本的な病気の治療が必要です。

犬のてんかんの症状は?

犬のてんかんの症状は発作だけではありません。てんかんかも?と疑われたら、さまざまなところをチェックしてみましょう。

痙攣を起こす

犬のてんかんの症状でもっとも一般的な症状は痙攣です。発作が起こると、全身が急に硬直して激しい痙攣が数秒〜数分続くことがあります。この間、犬は意識を失っていることが多いため、呼びかけをしても反応しないことがほとんどです。基本的に全身が痙攣を起こすことが多いですが、顔や脚など一部分だけが痙攣することも。発作が治ったあとは一時的に混乱したり疲れた様子を見せたりします。

ミオクロニー発作を起こす

ミオクロニー発作とは、体の一部が急にピクッと動くような症状です。瞬間的に筋肉が不随意に動くため、初めは見逃してしまうかもしれませんが、頻繁に繰り返されることがあるため、できるだけ様子を見張るようにしましょう。このようなミオクロニー発作は、てんかんの初期症状でもあるため、びっくりしてしまう飼い主さんもいるかもしれません。しかし、早期症状と考えられるため、早めに獣医師に相談するようにしましょう。

よだれの量が多くなる

てんかんを発症すると、よだれの量が異常に増えることがあります。発作によって口の中の筋肉が異常に緊張したり制御が効かなくなったりするからです。大量のよだれによって口の周りが泡立つことも。発作中は飲み込む力も一時的になくなるため、よだれの量で察知してあげることが重要です。

犬のてんかんの検査方法&検査費用は?

てんかんかどうかを確かめるためには検査が必要です。ここでは、一般的に行われる検査内容をご紹介します。

身体検査

犬のてんかんの検査では、まず身体検査が行われます。

犬の全身をチェックし、てんかん発作の原因となりうる他の疾患や外傷がないかを確認します。チェックする項目は次のとおりです。

・心拍数

・呼吸数

・体温

・皮膚や目、耳の状態

このように、身体検査では全体的な健康状態を確認します。

神経学的検査

神経学的検査は、犬の神経系の機能をチェックする検査です。脳や脊髄、末梢神経の機能を調べて、てんかんの原因となる神経系に影響しているかどうかを確認します。チェックする項目は次のとおりです。

・犬の反射や動作

・バランス感覚

・歩行の様子

血液検査・尿検査

血液検査や尿検査は、全身の健康状態をチェックするための検査です。評価項目は次のとおりです。

・血糖値

・肝臓、腎臓の機能

・電解質バランス

内臓の疾患や代謝の異常に関連しているかをチェックします。また、感染症などのほかの原因も疑い、もっとも近い原因を探っていきます。

レントゲン検査

レントゲン検査は、骨や内臓の状態を画像で確認するために行われる検査です。頭部や脊椎に異常がないかや、骨折や腫瘍の有無もチェックします。犬への負担が少ないため、よく実施される検査です。

超音波・心電図検査

超音波検査や心電図検査は、内臓や心臓の状態をチェックするために行われる検査です。超音波検査では、主に腹部の臓器を確認して腫瘍をはじめとする異常がないかをチェックします。心電図検査では、不整脈や心臓病ではないかを調べます。

MRI検査

MRI検査は、脳や脊髄の詳細な状態をチェックするために行われる検査です。てんかんの原因と考えられる脳の腫瘍や血管障害がないかを詳しく確認していきます。検査のためには麻酔が必要なので、その分費用が高額になることも。検査を受ける病院によって費用は違いますが、10万円程度のところから、高額なところだと15万円になることもあります。

脳波検査

脳波検査は、犬の脳の信号伝達機能の活動を測定する検査です。てんかんの発作の頻度や原因を特定するためによく行われる検査で、てんかんの検査には欠かせません。検査では、犬に麻酔をして、頭部に電極をつけます。そして、脳波の記録をとります。

てんかんの検査費用は約20〜25万円前後

上記でご紹介したように、てんかんの診断のためにさまざまな検査を行います。病院によりますが、全ての検査を合わせた費用はおおよそ20〜25万円かかるとされています。どうしても時間もお金も必要になりますが、大切なワンちゃんを守るための必要な投資と言えるでしょう。

犬がてんかんになった時に気をつけたい食事のポイント

犬がてんかんを発症してしまった時、飼い主として何をしてあげられるか悩んでしまうかもしれません。そんな時は食事に気を遣ってみるのはいかがでしょうか。

おすすめの栄養素は、抗酸化物質やオメガ3脂肪酸、ビタミンB6です。

抗酸化作用は脳神経の酸化を防ぎ、発作のリスクを軽減する効果が期待できます。オメガ3脂肪酸も脳神経に重要な栄養素で、魚に含まれるDHAが発作の頻度を減少させると言われています。ビタミンB6は神経伝達をサポートし、発作の抑制が期待できる栄養素です。

これらの栄養素を含む食材をバランス良く与えることで、食事面でサポートできます。

犬のてんかんでお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

大切なワンちゃんがてんかんになったら心配や不安な気持ちでいっぱいになるでしょう。しかし、気付いた段階で対処をすればワンちゃんも安心です。もし現在、気になる症状があったりお困りごとがあったりする方は、お気軽に大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。