犬の健康診断は何をする?内容や受ける頻度を解説! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

犬の健康診断は何をする?内容や受ける頻度を解説!

人間と同じように、犬にも健康診断を受けさせることで、病気の早期発見や予防につながります。この記事では、犬の健康診断の目的や内容、頻度などについて詳しくご紹介します。

犬の健康診断とは?

愛犬の健康を守るために欠かせない健康診断ですが、具体的にどのような目的で行われるのでしょうか。また、定期的に受けることでどんなメリットがあるのか、逆に受けないとどのようなリスクがあるのかを知っておくことは大切です。ここでは、犬の健康診断の基本的な目的と、受診することの大切さについて詳しくご紹介します。

健康診断の目的

犬の健康診断は、愛犬の体調や病気の兆候を早期に見つけるために行う検査です。人間と同じように、犬も年齢を重ねるにつれてさまざまな病気のリスクが高まります。特に犬は言葉で体調不良を訴えることができないため、飼い主が気づかないうちに病気が進行してしまうケースも少なくありません。定期的な健康診断では、血液検査やレントゲン、超音波検査などを行って、目に見えない体の異常をチェックします。症状が表に出る前に病気を発見できれば、早めの治療で愛犬の負担を減らせます。また、健康な状態のデータを記録しておくことで、将来体調が変化したときの比較材料にもなるのです。

健康診断を受けるメリット

健康診断を受ける最大のメリットは、病気の早期発見につながることです。初期段階で見つかった病気は治療の選択肢も多く、完治できる可能性や症状をコントロールできる可能性が高まります。また、定期的に検査を受けることで、愛犬の健康状態の変化を数値で把握できるため、小さな異常にも気づきやすくなります。

さらに、かかりつけの獣医師が愛犬の体質や傾向を理解してくれるようになり、より的確なアドバイスをもらえるようになるでしょう。治療費の面でも、進行した病気の治療に比べて、早期発見できた場合の方が経済的負担を抑えられることが多いです。愛犬と長く健やかに暮らすための、大切な予防策といえます。

健康診断を受けないリスク

健康診断を受けないと、病気が静かに進行してしまう危険性があります。犬は本能的に体調不良を隠そうとする習性があるため、飼い主さんが異変に気づいたときには、すでに病気がかなり進んでいることも。特に心臓病や腎臓病、肝臓の病気などは初期症状がわかりにくく、気づいたときには治療が難しくなっているケースもあります。また、治療の選択肢が限られてしまったり、愛犬がつらい症状に長く苦しむことになったり、医療費が高額になってしまうリスクも高まります。

犬の健康診断で行われる代表的な検査内容

健康診断と一口に言っても、実際にはさまざまな検査が組み合わされています。血液検査や尿検査、画像診断など、それぞれの検査にはどんな意味があり、何がわかるのでしょうか。ここでは、犬の健康診断で一般的に行われる代表的な検査項目について、一つひとつ詳しくご紹介していきます。

血液検査

血液検査は、愛犬の体から血液を採取して、その中に含まれるさまざまな成分を詳しく調べる検査です。この検査を行うことで、目では見えない体の中の状態を数値で知ることができます。たとえば、赤血球の数が少なければ貧血の可能性があり、白血球が増えていれば体のどこかで炎症が起きているサインかもしれません。また、肝臓や腎臓がきちんと働いているかどうかも、血液中の特定の数値を見ることでわかります。さらに、腫瘍ができているときに上昇する指標もあるため、がんの早期発見につながることもあるのです。一度の採血で多くの情報が得られる、とても有用な検査といえるでしょう。

尿検査・便検査

尿検査と便検査は、愛犬が普段排泄しているものから健康状態をチェックする検査です。尿検査では、尿に含まれるタンパク質や糖、血液などの有無を調べます。これによって、腎臓や膀胱に異常がないか、糖尿病の兆候はないか、ホルモンのバランスが崩れていないかなどを確認できます。尿は腎臓で作られるため、腎臓の機能低下を早めに見つける手がかりにもなります。一方、便検査では、寄生虫の卵や虫体がいないかをチェックしたり、便に血が混じっていないか、腸内の状態は良好かなどを調べたりします。消化器系のトラブルを発見する大切な検査です。どちらも体への負担が少ない検査なので、安心して受けられます。

体重測定や視診、問診

健康診断では、獣医師が愛犬の様子を直接観察したり、飼い主さんからお話を聞いたりすることも重要な検査のひとつです。問診では、普段の食欲や元気の有無、排泄の状態など、日常生活の様子について詳しくお話しします。ちょっとした変化でも病気のヒントになることがあるので、気になることは遠慮せず伝えましょう。視診では、目や耳、口の中、皮膚の状態などを細かくチェックし、触診では体を優しく触って、しこりや痛がる場所がないかを確認します。聴診器で心臓の音や呼吸音、お腹の音を聴くことで、内臓の働きも調べます。体重測定も大切で、以前と比べて急に減っていたり増えていたりする場合は、病気のサインかもしれません。

画像診断(レントゲン・超音波)

レントゲン検査は、X線を使って体の中を撮影する検査です。骨の形や関節の状態、胸やお腹の中の臓器の様子を画像で確認できます。骨折や関節の異常、心臓の大きさや肺の状態、結石の有無などがわかり、体の構造的な問題を見つけるのに役立ちます。一方、超音波検査は、専用のゼリーやアルコールを塗った上から器具を当てて、臓器の形や大きさ、動き、血液の流れをリアルタイムで観察する検査です。レントゲンでは見えにくい柔らかい組織や腫瘍の発見に優れており、血液検査やレントゲンで異常が見つかったときに、さらに詳しく調べるために行われることもあります。検査する場所によっては毛を短く切ることがありますが、痛みはありませんので安心してください。

犬の健康診断を受けるタイミング・頻度

愛犬の健康を守るためには、定期的に健康診断を受けることが大切です。成犬の場合は、少なくとも年に1回は健康診断を受けるようにしましょう。若くて元気なうちから定期的に検査を受けておくと、その子の正常な数値を把握できるため、異常が起きたときに気づきやすくなります。7歳を過ぎてシニア期に入ったら、半年に1回のペースで受診することをおすすめします。

犬は人間よりも早いスピードで年を重ねるため、シニア犬にとっての半年は、人間でいうと数年分に相当します。この時期は病気のリスクも高まるので、より頻繁にチェックすることで早期発見につながります。かかりつけの動物病院で相談しながら、愛犬に合ったペースを見つけていきましょう。

犬の健康診断の注意点は?

健康診断を受ける際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。特に重要なのが、検査前の絶食です。血液検査を行う場合、食事の影響で血糖値や中性脂肪などの数値が変動してしまうため、正確な検査結果を得るために、検査の前日夜から当日朝まで食事を控える必要があることが多いです。

水は飲ませても大丈夫な場合がほとんどですが、病院によって指示が異なるため、予約時に必ず確認しましょう。また、尿検査や便検査がある場合は、当日の朝に採取した新鮮なものを持参すると良いでしょう。愛犬が病院でリラックスできるよう、お気に入りのおもちゃやタオルを持っていくのもおすすめです。普段の様子で気になることがあれば、メモしておいて獣医師に伝えると、より的確な診察につながります。

犬の健康診断については大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

この記事では、犬の健康診断の目的や内容、頻度などについて詳しくご紹介しました。

健康診断によって異常が早く見つかれば治療の選択肢も広がり、愛犬の負担も軽くなるでしょう。もし現在、犬の健康診断については大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。