猫の尿が出ない!1日おしっこしないのは病気?対処方法などを解説!
愛猫の尿が出ないと心配になりますよね。尿が出ない原因はさまざまあり、なかには病気が原因となっていることも考えられます。この記事では、猫の尿が出ない原因や対処方法などについて解説します。
目次
猫が1日にする尿の平均回数は?
猫のおしっこの回数は、一般的に1日1〜3回が目安とされています。
この数値は、水を飲む量や食事の内容、運動量などによって差があり、多少の違いは問題ありません。
猫の体重1kgあたりの尿量は1日約25mlとされており、これより大きく増減する場合は注意が必要です。
普段より回数が減っていたり、極端に少なかったりする場合は、体調不良のサインかもしれません。逆に、頻繁にトイレに行くのに少ししか出ない場合も要注意です。
猫の尿が1日出ないのはなぜ?
猫が丸1日おしっこをしないと、心配になりますよね。
猫はもともと水をあまり飲まない動物ですが、それでも1日以上尿が出ないのは何かしらの原因がある可能性があります。ここでは、猫の尿が1日出ない原因についてご紹介します。
ストレスでトイレを我慢している
猫はとても繊細な生き物なので、環境の変化や騒音、人の出入りなどでストレスを感じることがあります。
例えば、引っ越しや模様替え、新しいペットや家族が増えるといった環境の変化があると、不安を感じてトイレを我慢してしまうことも。
警戒心の強い猫は、自分が安心できると感じるまで排泄を控えてしまう傾向があります。
また、大きな音や来客が続くと「トイレに行きたいけど怖くて行けない」となってしまうことがあるようです。
こうしたストレスが原因の場合は、お気に入りの場所に隠れられるスペースを用意したり、落ち着ける時間を増やしてあげたりすると、安心してトイレに行くようになることもあります。
トイレ環境が気に入らない
猫のトイレに対するこだわりは意外と強く、気に入らないと感じると我慢してしまうことがあります。
気に入らないと感じる環境の例は以下のとおりです。
- トイレの砂の種類や質感が変わった
- トイレの大きさが合わない
- 設置場所が落ち着かない場所にある
また、トイレが汚れていると「ここではしたくない」と思う猫も多くいます。
こまめに掃除を行って清潔な状態にしてあげることが大切ですし、猫が安心して使える場所にトイレを置くことも重要です。
もし突然トイレを使わなくなった場合は、トイレのどこが気に入らないのか?を考えてみると、原因が見えてくるかもしれません。
実は内緒でしている
トイレを使っていない!と思っていたら、意外なところでこっそりおしっこをしていることもあります。
一度粗相をしてしまった場所にはニオイが残っており、その場所が安心と思って繰り返してしまうことも。ベッドの下やカーペットの隅など、普段あまり目が届かない場所をチェックしてみるのも大切です。
ただし、トイレに行こうとしているのに排尿できない、あるいは少しずつしか出ない場合は、病気の可能性も考えられます。膀胱炎や尿路結石などが疑われるので、早めに病院を受診することが大切です。
猫が尿をしないのは病気なの?
猫が尿をしないと、「もしかして病気?」と不安になることもありますよね。なかには、尿がまったく出なくなり、放っておくと命に関わるケースもあります。猫の体調を守るためには、どんな病気が考えられるのかを知っておきましょう。
尿路結石症
尿路結石症とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道で構成される尿路に結晶や結石ができる病気です。ここが詰まると尿が出にくくなったり、まったく出なくなったりすることがあります。
結石の主な原因は、尿のpHバランスの乱れや食事内容の影響です。例えば、尿がアルカリ性に傾くとストルバイト結石、酸性に傾くとシュウ酸カルシウム結石ができやすくなります。
また、猫は元々水をあまり飲まない習性があるため、尿が濃縮されやすく、結石ができるリスクが高まります。結石ができると排尿時に痛みを感じたり、血尿が出たりすることも。放っておくと尿道閉塞につながることもあるため、トイレの回数が減ったり、排尿時に違和感がありそうな様子が見られたりした場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。
膀胱炎
膀胱炎とは、膀胱が炎症を起こしてしまう病気で、細菌感染やストレス、尿の濃縮などが原因で発症します。猫が膀胱炎になると、何度もトイレに行くのに少ししかおしっこが出なかったり、排尿時に痛がる様子を見せたりすることがあります。血尿が見られることもあり、放置すると尿道閉塞や腎臓の機能低下など、命に関わる状態に進行することも。
予防のためには、いつでも新鮮な水を飲める環境を整えたり、ウェットフードを取り入れたりして、水分を上手に摂らせることが大切です。
尿道閉塞
尿道閉塞とは、尿道に結石や粘液の塊が詰まって、おしっこがほとんど出なくなる状態です。オス猫は特に尿道が細いため、詰まりやすい傾向があります。排尿時に少しずつしか出なかったり、まったく出なくなったりするのが特徴です。
この状態が長く続くと腎不全を引き起こし、最悪の場合、命に関わることもあります。丸1日おしっこが出ない場合は危険な状態といえます。頻繁にトイレに行くのに尿がほとんど出ていない、排尿時に痛がるなどの様子が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
心臓病
猫の心臓病が進行すると、血液の流れが悪くなり、腎臓で十分な尿を作れなくなることがあります。その結果、おしっこが出なくなることがあるのです。
心臓病による尿の異常は、単独で現れることは少なく、呼吸が荒くなったり、元気がなくなったりする症状が伴うことが一般的です。
この状態は命に関わるため、すぐに動物病院を受診する必要があります。高齢の猫や肥満気味の猫は特に心臓に負担がかかりやすいため、日頃から健康管理に気をつけて定期的な健康診断を受けることが大切です。
猫が尿をしない時にやってみること
猫がなかなかトイレをしない時にまず大切なのは、病気が隠れていないかを確認することです。そのうえで、トイレの環境を整えたり、水分をしっかり摂れるよう工夫したりすることで、尿がスムーズに出るようになることもあります。ここからは、猫が尿をしない時にやってみることについてご紹介します。
動物病院に相談する
猫がまったく尿をしない場合、病気を疑う必要があります。頻繁にトイレに行くのにほとんど尿が出ていない、排尿時に痛がる様子がある、血尿が見られるなどの症状がある場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
尿が長時間出ない状態が続くと、膀胱や腎臓に大きな負担がかかり、命に関わることもあります。
猫は不調を隠すことがあるため、元気そうだから大丈夫と自己判断せず、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談しましょう。
病院では尿検査やエコー検査などで原因を特定して治療をしていきます。
トイレ環境を見直してみる
猫はとてもデリケートな生き物なので、トイレの環境が気に入らないと排尿を我慢してしまいます。
先にご紹介したように、トイレの砂の種類や質感、設置場所が猫にとって快適かどうかを気にして見ましょう。もしトイレを嫌がる様子があれば、トイレの環境を変えたり、複数箇所にトイレを用意して様子を見たりするのもおすすめです。
水を摂取しやすい環境にする
猫にとって水を摂取しやすい環境にしてあげることが大切です。
猫は流れる水を好む傾向があるため、ペット用の自動給水器を使うと飲水量が増えることがあります。また、普段使っている水皿の材質や形を変えてみるのもひとつの方法です。猫が自然と水を飲みたくなるような環境を作ってあげることで、排尿をスムーズに促すことができます。
マッサージをしてみる
猫の体を優しくマッサージすることで、排尿を促すことができる場合があります。
背骨に沿った部分には督脈(とくみゃく)と膀胱経(ぼうこうけい)というツボの通り道があり、ここを刺激することで泌尿器の働きを整える効果が期待できます。
マッサージを始めるときは猫がリラックスしてから、優しくなでてあげましょう。力を入れすぎず、気持ちよさそうな反応を見ながら行いましょう。マッサージをすることで血流が良くなり、尿がスムーズに出やすくなることもあります。
猫の尿でお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!
この記事では、猫の尿が出ない原因や対処方法などについて詳しくご紹介しました。尿が出ない原因はいくつか考えられますが、病気が疑われる可能性もあるため、尿をしている気配がないと気付いたら動物病院に相談しましょう。もし現在、猫の尿でお悩みの方は、大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。トイレ環境や猫との接し方などについて一緒に考えていきましょう。