犬の口臭が魚臭いのはなぜ?原因や対策方法・正しいデンタルケアをご紹介!
愛犬の口から気になる臭いがすることはありませんか?犬の口臭は、健康状態が関係している場合もあります。
口臭の原因は、歯周病や食べカスによるものなど、さまざまな可能性が考えられます。この記事では、犬の口臭の原因や対策方法などについて詳しくご紹介します。
目次
犬の口が魚臭いなど、口臭の原因となるものは?
愛犬の口から嫌な臭いがすると、心配になりますよね。まずは、主な原因について詳しくご紹介します。
歯周病
犬の口臭で特に気をつけたいのが歯周病です。これは、口の中の細菌が食べカスなどを分解する際に発生する腐敗臭によるものです。
歯周病の主な原因は、デンタルケア不足で口の中にたまった歯垢です。歯垢はたった2〜3日で硬い歯石へと変化し、こうなると歯磨きだけでは取り除くことができません。毎日のデンタルケアが大切です。
食べカスによる雑菌
食事の残りカスが歯に詰まって、口の中で雑菌が繁殖していることも考えられます。ドッグフードの中でも、特にウェットフードやふやかしたドライフード、あるいは手作りフードなどの柔らかいものは、口の中に残りやすく、雑菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。
この段階ではまだ病気ではないため、緊急性の高い状態ではありません。しかし、そのまま雑菌の繁殖を放置してしまうと、それが歯垢となり、最終的には歯周病の原因になる可能性もあります。
口の中が乾燥している
口の乾燥が原因で口臭が発生する場合、生臭いニオイがすることがよくあります。犬の口の中は唾液によって潤いが保たれており、この唾液が口の中をきれいに洗い流し、有害な細菌が増えるのを防いでいます。
しかし、年をとったり、ストレスを感じたり、あるいは水分が不足したりすると、唾液の分泌が減ってしまいます。すると、口の中が乾燥しやすくなり、その結果、生臭い口臭が発生することがあります。
暑い夏場に水分不足で口臭を感じた場合は注意が必要です。犬は体温調節のために「ハアハア」と口で息をすることが多く、この呼吸によって普段よりも多くの水分が体から失われます。十分に水分を補給させましょう。
糞を食べてしまっている
便のような臭いがするなら、食糞が原因です。口の中に便のカスが付いていることもあるので、よく確認して、もし付着していたら優しく取り除いてあげましょう。
犬が食糞をしてしまう理由はいくつか考えられます。退屈しのぎだったり、うんちから美味しそうな臭いがするからだったり、飼い主さんに注目してほしいからといったことが主な理由です。
疾患や腫瘍がある
酸っぱい臭いや甘い臭い、あるいはアンモニア臭や魚臭など、特定の病気を思わせるような臭いがする場合は、体のどこかに疾患や腫瘍が隠れている可能性があります。病気の種類によって口臭の臭いも異なるのが特徴です。
口臭を引き起こす病気としては、胃腸炎、腎臓疾患、糖尿病、口腔内腫瘍などが考えられます。普段と違う口臭を感じたら、早めに動物病院で診てもらいましょう。早期発見、早期治療が大切です。
犬の口臭の対策方法は?
ここからは、自宅でできる口臭の対策方法についてご紹介します。
デンタルケア
犬の口臭対策で最も大切なのがデンタルケアです。歯磨きは効果的ですが、ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
まずは、愛犬が口の周りを触られることに慣れる練習から始めてみましょう。優しく撫でてあげたり、おやつをあげながら触ってみたりと、少しずつ行ってみましょう。
水分を与える
水分不足も、犬の口臭の一因になることがあります。口の中が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなるからです。犬に積極的に水分を摂ってもらうために、いくつか工夫をしてみましょう。
まず、飲み水を置く場所を増やしてみてください。リビングや寝室、庭など、犬がよく過ごす場所にいくつかお皿を置いておくと、自然と水を飲む機会が増えます。また、普段食べているドライフードを少しふやかしてあげたり、ウェットフードを混ぜてあげたりするのも効果的です。食事と一緒に水分を摂ることができるので、おすすめです。
特に、お散歩や運動の後、そして朝起きたばかりのときは、体が水分をたくさん失っています。そんな時は、意識して水を飲ませてあげるようにしましょう。新鮮な水をいつでも飲めるようにしておくことが、犬の健康と口臭予防につながります。
病院に相談する
自宅でのデンタルケアや水分補給などの対策を続けても口臭が改善しない場合や、口臭以外にも気になる症状がある場合は、動物病院に相談することが大切です。
口臭の原因は、歯周病や食べカスによる雑菌だけでなく、消化器系の病気、腎臓病、糖尿病、口腔内の腫瘍など、さまざまな病気が隠れている可能性があることについてご紹介しました。
もし病気が原因であれば、早期に治療を始めることで、健康を守ることにつながります。定期的な健康チェックも兼ねて、口臭のことで不安を感じたら、ぜひかかりつけの動物病院に相談してみてくださいね。
犬の正しいデンタルケア
犬の歯の健康を守るための、正しいデンタルケアのポイントをご紹介します。
頻度は最低でも3日に1回
犬の歯についた汚れである歯垢は、たったの2~3日で石灰化して歯石になってしまいます。一度歯石になってしまうと、歯磨きだけでは取り除くことができません。動物病院などで専門的な処置を受けなければなりませんので、歯石になる前にケアをすることがとても大切です。
そのため、理想を言えば毎日歯磨きをしてあげたいものですが、もしそれが難しい場合でも、最低でも3日に1回は歯磨きをするように心がけましょう。毎日完璧に磨こうとするのではなく、例えば「3日かけて口の中全体を磨く」くらいの気持ちで、少しずつでも毎日続けていくことがポイントです。犬が歯磨きを嫌がる場合は、短時間でも良いので、できる範囲でコツコツと続けてみてください。毎日の小さな積み重ねによって、犬の歯の健康を守ることにつながるでしょう。
デンタルおやつやデンタルおもちゃで慣れさせる
歯磨きに慣れていない犬には、デンタルおやつ(歯磨きガムなど)から始めるのがおすすめです。噛むことで歯垢の除去や口臭の抑制に効果が期待できます。種類も豊富なので、愛犬に合ったものを選んでみましょう。ただし、これらはあくまで補助的なケアであり、歯磨きと併用することが重要です。また、与えすぎや誤嚥には注意し、目の届く範囲で与えてください。
デンタルおもちゃも、遊びながらデンタルケアができるため、歯磨きが苦手な犬に有効です。こちらも歯垢抑制や歯磨き時間の短縮に役立つ補助グッズなので、歯磨きと合わせて活用しましょう。ぜひ試してみてくださいね。
当院では、歯磨きレッスンを行っています。予約制で1回3,000円です。ワンちゃんの清潔なお口のために、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
犬の口臭でお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!
この記事では、犬の口臭の原因や対策方法などについて詳しくご紹介しました。
魚のような臭いやドブのような刺激臭は歯周病の進行の可能性があります。また、食べたものの臭いが続く場合は口内の食べカスによる雑菌の繁殖が考えられます。さらに、口が乾燥していることや、食糞が原因となることもあります。
もし現在、犬の口臭でお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。健康状態を調べて口臭の原因を知り、適切な処置をしていきましょう。