猫の鼻腔内腫瘍の最期の症状は?治療方法・余命を解説! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

猫の鼻腔内腫瘍の最期の症状は?治療方法・余命を解説!

猫に鼻水やくしゃみなどの症状が現れたら、鼻腔内腫瘍の可能性が考えられます。鼻腔内腫瘍とは、鼻やそのまわりに腫瘍ができる病気で、腫瘍が大きくなると顔が腫れて見えるようになります。いくつかの検査を行って、適切な治療方法を選択していきます。この記事では、猫の鼻腔内腫瘍の原因や症状、治療方法などについて解説します。

猫が発症する鼻腔内腫瘍とは?

猫の鼻腔内腫瘍は、鼻の奥や周りにできる腫瘍のことで、初めは鼻水やくしゃみといった軽い症状から始まることが多いとされています。腫瘍が少しずつ大きくなると、鼻が詰まりやすくなったり、顔が少し腫れて見えたりすることもあります。いつもと違う様子に気づいたら、早めに動物病院に相談するようにしましょう。

猫の鼻腔内腫瘍の原因は?

猫の鼻腔内腫瘍の原因は、まだはっきりとはわかっていないのが現状です。ただ、年を重ねた猫ほど発症しやすいことから、長い年月の中で細胞に少しずつ負担がかかっているのではないかと考えられています。環境の変化や空気中の化学物質、タバコの副流煙などが影響している可能性も言われていますが、はっきりとした理由はまだ研究が進んでいる途中です。どんな原因であっても、できるだけ早く気づいてあげることで、猫が穏やかに過ごせます。

猫の鼻腔内腫瘍の症状は?

猫の鼻腔内腫瘍は、最初は鼻水やくしゃみのような軽い症状から始まることが多く、風邪と見間違えやすいかもしれません。ですが、少しずつ腫瘍が大きくなると、鼻づまりや呼吸のしづらさが出てくることがあります。ここでは鼻腔内腫瘍でよくある症状についてご紹介します。

鼻水

猫が鼻腔内腫瘍を抱えていると、片方だけや、または両方の鼻から、いつもより多めに鼻水が出ることがあります。風邪やアレルギーの場合は、しばらくすれば治ることが多いですが、腫瘍が原因の鼻水は、なかなか止まらず、色がついていたりすることも。鼻づまりのせいで息苦しそうに見えることもあるので、少しでも「いつもと違うな」と感じたら、動物病院で診てもらうようにしましょう。

くしゃみ

腫瘍があると、猫が頻繁にくしゃみをすることもあります。特に鼻の奥が刺激されると何度もくしゃみをしたり、鼻血が混ざったりすることも。腫瘍が原因のくしゃみは、風邪のくしゃみとは違って長引きやすいのが特徴です。連続してくしゃみをしていたり、鼻血が出たりするなどの気になる症状が続いたら、早めに動物病院で診てもらいましょう。

猫の鼻腔内腫瘍の末期(最期)はどうなる?

鼻腔内腫瘍が進行すると、呼吸が苦しそうだったり、顔が腫れてしまったりすることがあります。痛みを和らげることや呼吸を楽にするサポートを行うことが大切です。猫の鼻腔内腫瘍の末期症状についてご紹介します。

呼吸困難になる

腫瘍が進行してくると、鼻の奥がふさがってきて、猫が息をするのがだんだん苦しくなってしまいます。鼻づまりがひどくなって口で息をしようとしたり、呼吸が浅くて速くなったりしてしまうこともあります。猫が少しでも楽に過ごせるよう、そばにいてあげたり、獣医と相談しながら、呼吸が楽になる方法を一緒に考えてあげることが大切です。猫が安心できるように、優しく見守ってあげましょう。

顔面変形が起こる

鼻腔内の腫瘍が大きくなると、顔の片側が少し腫れたり、左右で見た目が違って見えることがあります。この変化は猫自身も少し違和感を感じることがあるかもしれません。しかし、見た目の変化があっても、痛みや不快感を和らげる薬を使うことで、少しでも楽に過ごせる時間を作ることができます。驚きや悲しい気持ちがあるかもしれませんが、いつものように優しく話しかけたり、撫でてあげることで、猫も安心してくれるでしょう。

猫の鼻腔内腫瘍の検査方法は?

猫に鼻腔内腫瘍の疑いがある場合、腫瘍の場所や大きさを正確に知るための検査が必要です。CT検査や生検など、少し負担のかかる検査もありますが、腫瘍に合った治療方法を選ぶことができます。具体的な検査方法についてご紹介します。

CT検査

猫に鼻腔内腫瘍の疑いがある場合、CT検査がとても大切になります。レントゲンでは見えにくい鼻の奥までしっかり確認でき、腫瘍の位置や大きさを詳しく調べることができます。検査のときには猫が動かないように全身麻酔が必要になることがありますが、これも猫が少しでも快適に過ごすために重要です。

生検

CT検査で腫瘍の可能性が見つかった場合には、さらに詳しい検査として生検が行われます。生検は鼻の中の組織を少し取り出して調べ、腫瘍の種類をしっかり見極めるための検査です。方法には専用の器具を使ったり、ストローのような器具を使ったりする方法があり、猫に合わせた手順で行われます。生検もCT検査と同じように麻酔が必要ですが、症状を和らげるために必要です。

猫の鼻腔内腫瘍の治療方法は?

猫の鼻腔内腫瘍には、抗がん剤や手術、症状を和らげる薬など、いくつかの治療方法があります。どの治療が合うかは、腫瘍の進行具合や体調によって異なるため、獣医とよく相談しながら、負担の少ない方法を選んであげることが大切です。

化学療法(抗がん剤)

鼻腔内の腫瘍に対して、抗がん剤を使った治療が考えられることがあります。この治療は、腫瘍の成長を抑えるために行われ、ほかの治療法と一緒に進められることもあります。猫にとっては少し大変な治療かもしれませんが、最近では副作用が少ない方法も増え、体調に合わせて進めることが可能です。治療の間は愛猫がリラックスできるよう、そばで寄り添ってあげられると安心です。

外科的切除

腫瘍を直接取り除くために、外科的手術が行われることもあります。腫瘍がまだ小さいうちなら、手術で取り除ける可能性が高まります。手術には麻酔が必要ですが、腫瘍を取り除くことで呼吸が楽になったり、生活が少しでも快適になることが期待されます。手術後は、回復を見守りながら、獣医と一緒に愛猫をサポートしてあげましょう。

非ステロイド性消炎剤

痛みや炎症が出ているときには、非ステロイド性消炎剤を使って和らげる方法もあります。手術や抗がん剤治療が難しい場合、日々の生活を少しでも快適に過ごせるようにと、このようなサポート治療が選ばれることも。比較的副作用が少ないため、症状に合わせて使われることが多いと言われています。

🔵猫の鼻腔内腫瘍の余命はどれくらい?

猫の鼻腔内腫瘍は鼻の奥にできる腫瘍で、先にご紹介したように、初めは鼻水やくしゃみといった軽い症状から始まりますが、腫瘍が進行してくると鼻や顔が少しずつ腫れてきて、見た目にも変化が現れることがあります。この病気は、治療をしても余命が6~9か月ほどと言われており、1年後も元気で過ごしている猫は約20%と言われています。難しい病気ではありますが、治療やケアによっては、猫が穏やかに過ごせる日々をサポートすることができます。愛猫と過ごす一日一日を大切にしながら、少しでも安心して心地よく過ごせるように、そばに寄り添ってあげましょう。

猫の鼻腔内腫瘍でお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

この記事では、猫の鼻腔内腫瘍の原因や症状、治療方法などについてご紹介しました。治療方法があるものの余命が短いとされているこの病気は、発症すると飼い主にとっては不安な日々が続くでしょう。しかし、最期まで猫が過ごしやすい環境になるようサポートしてあげることが大切です。もし現在、愛猫の鼻腔内腫瘍や、似た症状でお悩みの方は、大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。猫ちゃんが毎日楽しく過ごせるようにサポートさせていただきます。