猫がふらつくのはなぜ?検査方法・対処法をご紹介! - 大阪梅田ペットクリニック

コラム

猫がふらつくのはなぜ?検査方法・対処法をご紹介!

これまで普通に歩いていた猫ちゃんが急にふらつくようになったら、非常に心配ですよね。猫がふらつく原因はさまざまで、骨折のような外傷のものから脳や神経の異常、白内障などの目に関する病気などが挙げられます。いずれにしても、早期の発見と対処が大切です。この記事では、猫がふらついてしまう原因や検査方法、対処法などについて詳しく解説します。

猫がふらつくのはなぜ?

猫がふらつく姿を見ると、とても心配になりますよね。ふらつきは、猫の体に何らかの異常があるサインかもしれません。骨や関節の怪我、平衡感覚の乱れ、さらには脳や神経のトラブルなど、原因はさまざまです。また、目の病気や血液循環の問題が関係していることもあります。この記事では、猫がふらつく主な原因について、優しくわかりやすくご紹介します。愛猫の健康を守るために、ぜひ参考にしてくださいね。

骨折・脱臼をしている

猫がふらついている場合、骨折や脱臼をしている可能性が考えられます。

たとえば、高いところから落ちた後や、家具にぶつかった後に歩き方がおかしくなることがあります。このような場合、足を地面につけたがらない様子が見られることも。骨や関節の異常があるときには、早めに動物病院で診察を受けましょう。そのままにしておくと痛みが悪化するだけでなく、回復が遅れてしまうこともありますので、注意が必要です。

平衡感覚に異常がある

猫の平衡感覚に異常がある場合にふらつきが見られることがあります。耳の内側にある平衡感覚を司る部分に異常がある場合や、貧血、尿毒症などの病気が原因となることもあります。特に暑い季節には熱中症も疑われますので、ふらつきとともに体温が高い場合は注意が必要です。症状が続くなら、原因を特定するために動物病院を受診してくださいね。

脳・神経に異常がある

脳や神経に異常がある場合も、猫がふらつく原因になります。脳や神経の異常の場合、脳腫瘍や外傷などが起きている可能性があります。さらに、ビタミンBやAの欠乏、あるいはビタミンAの過剰摂取が神経に影響を与えることも。特に、高齢の猫や持病がある猫の場合には注意が必要です。ふらつき以外にも、動きが鈍くなったり目が泳いだりするような症状が見られたら、早めに診察を受けましょう。

白内障・緑内障を発症している

白内障や緑内障といった目の病気も、猫がふらつく原因になることがあります。白内障は目の中の水晶体が濁ってしまう病気で、視界がぼやけたり光を感じにくくなるため、物の距離感がつかめなくなります。一方で、緑内障は目の内部の圧力が異常に高くなる病気で、視神経にダメージを与え、視力を失うこともあります。どちらの病気も進行することで生活に大きな影響を及ぼし、ふらつきや転倒が目立つようになる場合があります。

これらの病気が疑われる場合、猫は光を嫌がるようになったり、目を細めたりする行動を見せることがあります。また、目が赤く充血したり、瞳孔の大きさが変わったりすることもあるため、普段から目の状態をよく観察しておくことが大切です。

動脈血栓症

動脈血栓症は、血液の塊(血栓)が血管を詰まらせることで血流が遮断され、体の一部に酸素や栄養が届かなくなる状態です。この病気は猫の後ろ足に発生することが多く、急にふらつき始める原因となります。動脈血栓症が起きると、後ろ足が冷たくなる、足を動かせなくなる、あるいは強い痛みのために猫が鳴き続けるといった症状が現れます。

動脈血栓症は、心臓病や腫瘍が原因で血液の流れが悪くなることから発生する場合もあり、命に関わる重い病気です。この状態では、できるだけ早く動物病院での治療が必要です。治療には、血栓を溶かす薬や痛みを和らげる処置が行われることが一般的ですが、早期発見・早期対応が猫の回復に大きく影響します。

猫がふらつく時に行う検査は?

猫がふらついている場合、原因を特定するためにいくつかの検査を行う必要があります。猫は言葉で症状を説明できないため、獣医が体の中の異常を詳しく調べます。ここでは、代表的な検査についてご紹介します。

血液検査

血液検査は、猫の体の中でどのような異常が起きているのかを調べる検査です。ふらつきの原因として考えられる貧血や尿毒症、感染症などの状態を確認することができます。また、肝臓や腎臓の機能を調べることで、体内での代謝の異常が原因でふらつきが起きている場合にも気づけます。血液を少量採取するだけで多くの情報がわかるため、ふらつきの診断では基本的な検査として行われることが多いとされています。

レントゲン検査

レントゲン検査は、骨や関節、内臓の異常を調べるために行われます。例えば、骨折や脱臼が原因でふらついている場合、レントゲン画像でその状態を確認することができます。また、胸やお腹の中の臓器に腫瘍がある場合にも、レントゲン検査で発見できることがあります。

脳脊髄液検査

脳や神経に異常がある場合は、脳脊髄液検査も行うことがあります。この検査では、脳や脊髄を覆っている液体を採取し、炎症や感染、腫瘍の有無などを詳しく調べます。ふらつきが脳や神経のトラブルによるものであると考えられる場合に、原因を突き止めるために行われます。

猫がふらつく時の対処法は?

猫がふらついているときには、慌てず冷静に対処しましょう。原因がわからない場合でも、飼い主さんができることはいくつかあります。猫の安全を守り、早期回復を目指しましょう。ここでは、具体的な対処法についてご紹介します。

すぐに動物病院に相談する

まずは動物病院に相談することが最優先です。ふらつきはさまざまな病気や怪我のサインと言われているため、早めの診断が必要です。急にふらつき始めた場合や、他の症状(食欲不振、吐き気、足を引きずるなど)が見られる場合は緊急性が高い可能性があります。電話で状況を説明したうえで、来院したり応急処置の方法を教えてもらったりしましょう。

環境を整える

猫がふらついているときは、骨折や脱臼の可能性があることをご紹介しました。そのため、普段の環境を整えてあげることも重要です。猫が高い場所から飛び降りることを防ぐために家具の配置を見直すことが大切です。また、柔らかいクッションやマットを置くことで、万が一転倒したときの衝撃を和らげることができます。ふらつきがある猫は動きが不安定なので、できるだけ安心して過ごせるスペースを用意してあげましょう。

定期的に健康診断を受ける

ふらつきに関わらず、あらゆる病気を早期に発見するために、定期的に健康診断を受けましょう。猫は体調が悪くてもそれを隠す習性があるため、飼い主さんが気づきにくいことがあります。健康診断では、血液検査や体の各部を詳しく調べることで、隠れた病気や体調不良の兆候を早期に見つけることができます。猫が健康で快適に過ごせるようにサポートしましょう。

猫のふらつきにお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!

この記事では、猫のふらつきの原因や検査方法、対処法などについてご紹介しました。

はじめてふらついた瞬間を見ると、どうしても不安な気持ちでいっぱいになるでしょう。ふらつくと一言で言っても、ご紹介したように骨折や平衡感覚の異常、脳や神経の問題、目の病気など、さまざまな原因が考えられます。そのため、自己判断せずにすぐに動物病院を受診してくださいね。もし現在、猫のふらつきにお悩みの方は、ぜひ大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。原因を突き止めて、一緒に改善を目指しましょう。