犬が立ったまま座らないのはなぜ?考えられる病気を解説!
犬が立ったまま座らないと、不安に感じる飼い主さんは多いでしょう。これにはいくつかの原因が考えられますが、もしかしたら病気の可能性も。この記事では、犬が立ったまま座らない原因や考えられる病気について詳しく解説します。
目次
犬が立ったまま座らないのはなぜ?
犬が立ったままで座ろうとしない場合、何らかの体の不調や違和感を抱えている可能性があります。普段の行動パターンが変わるのは、健康状態や筋肉の状態、ストレスなどが関係していることが多いとされています。特に、高齢犬や運動量が少ない犬では筋肉や関節のトラブルが原因になることも。ここでは、犬が立ったまま座らない原因について詳しく解説します。
後ろ足のコリができている
犬が立ったまま座らない理由として、後ろ足の筋肉にコリができている可能性があります。犬も人間と同じように、筋肉を酷使したり、逆に動かさなかったりすることで筋肉が硬くなり、痛みや不快感を感じることがあります。このようなコリがあると、座る動作で筋肉が伸縮する際に痛みを伴うため、無意識に座ることを避けるようになるのです。
特に、長時間の散歩や運動後に急に座らなくなる場合は、筋肉の疲労や張りが原因かもしれません。また、年齢を重ねた犬では、筋肉が硬直しやすくなる傾向があります。こうした場合、優しくマッサージをしてあげることが良いでしょう。マッサージは、後ろ足の付け根や太ももあたりをゆっくり揉むように行うと、筋肉の緊張を多少は和らげることができます。
飼い主さんが気をつけてあげたいのは、無理に座らせようとしないことです。犬が痛みを感じている可能性があるため、無理強いはストレスやさらなるケガの原因になりかねません。様子を観察しながら、必要に応じて動物病院に相談してみましょう。
使わない筋肉が筋力低下している
犬が座らなくなるもう一つの理由として、筋力低下が挙げられます。普段の運動量が減ると、特定の筋肉が使われなくなり、徐々に衰えていくことがあります。特に後ろ足の筋肉は、座ったり立ったりする動作に大きく関わるため、衰えると座ること自体が難しくなる場合があります。
運動不足は筋力低下の大きな原因です。散歩の頻度が少なかったり、短時間で終わってしまったりすると、後ろ足の筋肉を十分に使えないまま過ごしてしまいます。また、年齢を重ねた犬では、自然と運動量が減ることで筋力が落ちやすくなるのも事実です。
こうした場合、まずは犬の体力や年齢に合った運動を取り入れてみてください。短い距離の散歩を少しずつ増やしたり、家の中でおもちゃを使った遊びをしたりして、無理のない範囲で筋肉を動かす機会を増やしましょう。
大切なのは、犬の様子をよく観察して負担をかけないようにすること。筋力低下が進むと関節に負担がかかり、さらなる健康トラブルにつながる可能性もあるので、早めにケアをしてあげましょう。
立ったまま座らないのは高齢犬によく見られる
立ったまま座らないという現象は、高齢犬によく見られると言われています。脚力やバランス感覚が衰えていることが原因です。立ったり座ったりする動作は、若い頃には何気なく行えていたことでも、年齢を重ねると筋力や柔軟性が必要となり、犬にとって負担になることがあります。この状態は、脚力の低下が進行しているサインかもしれません。
完全に改善させることは難しい場合もありますが、優しくマッサージをして体の柔軟性を高めたり、無理のない範囲で散歩を続けたりすることで進行を遅らせることができます。また、フローリングなど滑りやすい床が原因で立つ・座る動作を嫌がることもあるため、滑り止めマットを敷くなどの工夫もおすすめです。
犬が立ったまま座らない時に考えられる病気は?
犬が立ったまま座らない場合、いくつかの病気が考えられます。ここでは、考えられる病気や症状を2つご紹介します。
肛門嚢炎
肛門嚢炎は、犬の肛門付近にある「肛門嚢」という小さな袋に分泌物が溜まり、それが原因で炎症が起こる病気です。この分泌物が自然に排出されずにたまりすぎると、細菌感染が起きて炎症を引き起こします。特に小型犬は肛門嚢炎にかかりやすい傾向があり、トイプードルやチワワなどでよく見られます。
肛門嚢炎になると、犬は肛門付近に痛みや痒みを感じるため、頻繁に舐めたり、床にこすりつける仕草を見せることがあります。また、炎症が進むと座る動作で痛みを感じるため、立ったままでいることが多くなります。重症化すると、炎症部分が破れて膿が出ることも。
この病気の予防には、定期的に肛門嚢を絞って分泌物を取り除くことが必要です。これは動物病院で行ってもらうことができ、飼い主自身が行う場合は、正しい方法を獣医師に教えてもらってから行いましょう。また、運動と適切な食事管理で肥満を防ぐことも、発症リスクを減らす効果があります。
脱臼
脱臼は、関節が本来あるべき位置から外れてしまう状態です。特に後ろ足や股関節の脱臼は、犬が座る際に大きな痛みを引き起こすため、座るのを避ける原因になります。脱臼は、ジャンプの失敗や転倒など、急激な動きによって起こることが多いですが、一部の犬種では生まれつき関節が弱い場合もあります。
脱臼の主な症状には、足を引きずる、足を床につけない、動きがぎこちないなどが挙げられます。また、立ったままでいることが増えるのも特徴的です。放置すると関節や周囲の筋肉にさらなるダメージを与える可能性があるため、早急に動物病院で診察を受ける必要があります。
治療法は、関節を元の位置に戻す整復処置や、場合によっては手術が必要になることもあります。脱臼の予防には、滑りにくい床材の使用や過度な運動を控えることがおすすめです。特に小型犬や老犬は関節が弱い傾向があるため、日頃から足腰の負担を減らす工夫を心がけましょう。
異変を見逃さないために注意すべきこと
愛犬の健康を守るためには、日頃から様子をよく観察することが大切です。特に肛門付近の異変は見逃しやすいため、注意が必要です。犬が頻繁にお尻を舐めたり、気にしている仕草を見せたら、何かしらのトラブルが起きているかもしれません。お尻が濡れている、膿が出ている、または少量の出血が見られる場合もあるので、しっかりチェックしましょう。
また、月に1回程度、肛門腺のケアを行うことも、異変を早期に発見するための重要なポイントです。肛門腺が溜まりすぎると炎症を引き起こしやすくなるため、必要に応じて獣医師やトリマーさんにお願いするのも良いでしょう。
さらに、排泄時の様子にも注意してください。痛みがあると排泄を我慢してしまうことがあり、便秘や他の健康問題につながることもあります。日頃から行動を観察し、小さな変化も見逃さないようにしましょう。
ワンちゃんの異常にお悩みの方は大阪梅田ペットクリニックにご相談ください!
この記事では、犬が立ったまま座らない原因や考えられる病気についてご紹介しました。コリや筋肉低下によると考えられますが、心配な場合はすぐに動物病院に相談しましょう。
もし現在お悩みの方は、大阪梅田ペットクリニックにご相談ください。原因を見つけて一緒に改善を目指しましょう。